最近は朝はもっぱらグラノーラかトーストの多い私。
ただ日本人としてご飯に味噌汁、副菜など朝から一汁三菜を和食器で食べるのも良いなあと思ったりもします。
ところで、私には” 見るだけで和食を食べたくなるスタジオエムの器 ”があります。
その器はこちら。
内外十草 鉄鉢
この器に出会ったのは私が入社してから間もない頃。
初めて家族一緒に直営店のクーヴェール・ア・ラ・メゾンに行ったとき、父が買った器がこの内外十草の鉄鉢でした。
そのとき洋食器ばかり好きだった私の目には「なんだか大人な器」という印象だったこの器。
ですが、最近和の料理が食卓にあがる機会も少しづつ増えて、じわじわとその良さがなんとなくわかるようになってきました。
そんな魅力を少しづつ知り始めた「内外十草」。
この器の魅力って何なのか?改めて考えてみました。
私が思う内外十草の魅力① 「和食に合う十草模様」
私はまずこの柄を見ただけで”和”の雰囲気を感じてしまいます。
縦に手書きで描かれた藍色の模様。これを十草模様と呼びます。
十草模様は、縦縞の模様で、日本で古くから親しまれてきた模様の一つです。
植物のトクサの真っすぐにのびる姿を図案化した定番の柄で、地域や窯元によって線の太さや色などが様々なんですね。
中でもスタジオエムの十草模様は、間隔をあけて藍色一色で描くことで、あまり強く主張せず、料理を引き立たせてくれる脇役のようなデザインになっています。
日本ならではの伝統技法を器に取り入れることで和の料理を食べる時間も少し楽しく感じられます。
またこの模様、外側だけでなく、内側も同じ間隔で描くのは大変技術がいるそう。
まさに職人のなせる業ですね。
私が思う内外十草の魅力② 和食になじむ素材
内外十草の表面をよく見てみてください。地の色が真っ白でないことがわかります。
内外十草は少し黄色味がかった陶器の土でできています。
真っ白の磁器にせず、あえて陶器の土を使うことで、土そのものの色合いがやさしい印象になりますね。
また土ならではの少しいびつな形や、表面にあらわれる鉄粉と呼ばれる黒い点、そして御本手とよばれるうっすらピンクがかった斑点模様が出るのも陶器の土特有の表情なんです。
御本手なども日本特有の土にみられるもの。昔から日本の茶道の世界では器にあらわれる一つ一つの表情をその器の個性ととらえ、お茶の席ではお話のタネにして楽しんだとも言われています。
陶器の器は昔から和食を盛る器として使われ、そして食事を楽しむ器として日本では親しまれてきたんだなあと思うと、なんだか感慨深いものを感じます。
私が思う内外十草の魅力③ 料理を盛りやすい形
最後は料理に使いやすい形。
初めはあまり気づきませんでしたが、副菜の料理を盛り付けるようになってだんだんとその使いやすさを感じるようになりました。
和え物など副菜を盛るときには”小鉢”を使うことが多いんですが、この鉄鉢は小鉢よりやや広めの盛り面と、丸みのある浅めの立ち上がり。
このバランスが余白をつくってくれることで、料理がなんだか品良く見えるんです。
ちょっと余裕のある盛り付けに。
普段洋食が多いからか、たまに一汁三菜のご飯のときには盛り付けにも気を使って和の食卓を楽しみたい!
この器を見ると、ふとそんな気持ちにさせてくれます。
今では和食を食べるなら"内外十草"がいいな…なんて思い浮かべるようになっていたり。
親子の遺伝子は侮れないですね。。
みなさんも和食にオススメな器として内外十草を考えてみてはいかがでしょうか?
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