企画通信-2022秋冬

冬至|麋角解

隅切

「冬に雄麋の角が落ちる頃」

次の年に向けて年越しの準備をする年末、シカの角が落ちる季節になりました。

実はニホンジカが角を落とす季節は春。

そのため、この「麋」というのはニホンジカのことではないようです。

 

冬に角が落ち、春にはまた新しい角が生えてくるシカは、

七十二候が生まれた中国にいた大型のシカのことを指していると言われています。


年末最後の五日間は忙しい時期です。

大掃除や新年の飾りの準備、おせち料理の仕込みも佳境。

清々しい気持ちで新年を迎えられるように準備をしましょう。

 

お正月と言えば、やっぱりおせち料理。

元旦に向けて、年末から準備をはじめます。

 

「隅切二段重」は名前の通り、四角形の四隅の角を落とした形の陶製の重箱です。

直線の多い形は凛とした雰囲気をまとい、改まった席に打ってつけです。

 

おせち料理以外でも、ちらし寿司や盛り鉢、和菓子の菓子器など、

普段も使っていただきたい器です。

二段重としてだけではなく、一段や三段でもお使い頂けます。

 

小さな器を中に入れて、仕切りとして使うのもおすすめです。

(写真は山茶花 2.5寸小付(白)高さ40mm)

 

土物ならではの素朴な風合いと落ち着きが魅力で、色はシックな2色展開です。

白は釉薬の濃淡や焼成の影響で白〜生成色のような色の変化があり、

濃藍は深い藍色が小粋な印象です。

 

普段の食事や、ちょっとしたおもてなしの席など、

ひとつあるとお正月以外にも役立つお重。

ぜひ食器棚に仲間入りさせてみませんか。

WRITTEN by Maori Ota

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