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白唐津を初めて使ったのは
コリアン&チャイニーズがテーマの社員食堂でのこと。
メニューはビビンパと油淋鶏に、参鶏湯風わかめスープ、デザートの杏仁豆腐。
ボリューミーで食欲をかき立てるメニューを前に、使いたい器を選ぶのがいつもの流れです。
たくさん用意された食器棚から、それまで気に留めていなかった白唐津の器を選んでみました。
その時は、油淋鶏が盛りやすそうだな、メインの器とも組み合わせやすそう、
と思ったくらいでした。
けれど盛りつけてみてびっくり。
絶対これが良い!と思って選んだメインの器よりも、
白唐津と油淋鶏の組み合わせに惹かれてしまいました。
それがこちら!
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荒土の質感と上にかかった釉薬のやわらかい白の雰囲気、
力強さも優しさも感じる白唐津と食べごたえのある大きな油淋鶏。
当時研修中でその良さを上手く言葉に表せなかったのですが
料理と器が引き立て合うってこういう事なんだ、、、!
と実感した出来事でした。
一番気に入っているのは白唐津の大らかな雰囲気。
「たたら成形」で作られた手作業の感じやたわみ加減がたまりません。
作為的な感じがなく、自然な雰囲気がでていて、職人さんの手仕事の良さを感じます。
たたら成形は、とても手間がかかっています!
まず、均一な厚みの板状の粘土を作り、それを型に押し当てます。
形に添うように土をあてて、型からはみ出た粘土を切り取って、器の形状になります。
最初から最後まで全て人の手が加わらないと完成しません。
平鉢という名前のとおり、
少し深さがあるので汁があるおかずやあんかけなども盛りつけられます。
お皿としても使えるので3サイズあるうちの白唐津7寸平鉢は焼物皿や小さいメイン皿にも使えます。
8寸平鉢は朝食のワンプレートにもいいですよ。
鉢と皿の用途があるものって探すと意外と無いもので、
白唐津は両方の用途を兼ね備えているので食卓への登場回数も自然と多くなります!
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合うのは和食だけではありません。
こんな風にサラダやカルパッチョなども合います!
9寸平鉢なら大勢で集まった時の盛り皿としても大活躍です。
白唐津、縁の部分にかなり厚みがあります。
角のところの釉薬が薄くかかることで土の色が見えたり、焦げ感が出たり。
ぽってり釉薬がかかった白との対比もあって、
大らかさを上手に引き締めていて、かっこいいです!
そういうところが洋食ともあう理由なのかな、と思います。
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名前にもなっている白唐津の釉薬が中心に集まるように流れているのも好きです。
磁器の白さに憧れて作られた、という話もあるのですが
この白唐津は独特な表情があり、粉引きとも違っていておもしろいです。
高温度で土と熔け合い、真っ白だったり変化に富んで斑状になる白唐津。
斑点が現れた釉薬が目線を料理に持っていっているようにも感じられます。
料理が映える要素がつまった白唐津の平鉢。
やわらかい雰囲気もかっこ良い雰囲気もあるので、
日常でもシーンに合わせて様々な演出が出来ますよ!