MARIN
マラン
![](/contents_image/utsuwa_hanashi/files/20190809/marin3.jpg)
マランの飯碗がリニューアルしました。
飯碗は毎日使う物だから、
シンプルだけれどこだわりが見え隠れする
飽きのこない物がいい。
そんなことを考えながら
マランの持っている優しい丸みの形を生かせる
新しい仕様を模索しました。
![](/contents_image/utsuwa_hanashi/files/20190809/marin2.jpg)
色は青磁と黄瀬戸の2色展開。
初めて青磁と黄瀬戸を見たのは、先に企画が進んでいたソボカイの商品に
この2色を施してもらった時でした。
釉薬から見える白化粧のやわらかな雰囲気と力強い貫入のバランスに惹かれました。
淡い色をしているのにどうしてこんなにも奥深いのだろう、
とじっと見つめてしまったことを覚えています。
![](/contents_image/utsuwa_hanashi/files/20190809/marin5.jpg)
素地は風合いの出る荒土を使っています。
せっかくの土の表情を釉薬で全て隠してしまうのはもったいなく、
お互いに引き立たせたいと考えました。
そのため高台から少し上のところまでは素地を見せ、
澄んだ釉薬と荒い生地の対比が美しい飯碗になるようにしました。
釉薬と土の境目にオレンジ色の焦げ感が出るのも塗り分けならではの表情です。
![](/contents_image/utsuwa_hanashi/files/20190809/marin4.jpg)
飯碗の外側には削りを施しています。
もともとは動力成形時に現れる跡を消すために削っていたのですが、
これもマランの魅力の一つとなっています。
この削りの線がないとのっぺりとしてしまい、
面白さが失われてしまうのです。
削りは全て手作業のため線がはっきり出るところと薄くなるところがあり、
線が深いところには釉薬が溜まり、貫入釉の透明感を際立たせる役割もあります。
![](/contents_image/utsuwa_hanashi/files/20190809/marin.jpg)
あともう少し歳を重ねた時に使いたいな、
やっぱり今使ってみたいな。
特別豪華ではなく、
早起きして畑で採れた旬の野菜をシンプルに調理して、
一汁三菜のごはんをいただく。
憧れの生活を想像して背伸びしたくなる飯碗ができたと思います。
丸みを帯びた柔らかな曲線、表情のある釉薬、ほんわりとした白化粧の色、リズムのある削り跡、、、。
こだわりを詰め込んだマランの魅力は使うことでより鮮明になります。
毎日のごはんにずっと寄り添ってくれるマランを使ってみてはいかがでしょうか。