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SONOマグと気持ちを整える冬のアールグレイ器とわたしの小さなしつらえ
vol.9

読了時間の目安:5分

器をひとつ添えるだけで、いつものティータイムも、暮らしのなかの大切な“区切り”になります。
「今日はどんな器にしよう。」その小さな選択が、重たくなりがちな気持ちをそっと正しい位置に戻してくれる。

本格的に2026年が動き出し、あっという間に1月下旬。寒さとけだるさで、動きが鈍くなるこの時期。今日は紅茶を淹れて、気持ちを切り替えるための静かな時間をしつらえました。

1.きょうの一皿 紅茶の香りで整える

朝晩の冷え込みは相変わらず厳しく、外へ出るのも、何かを始めるのも、ほんの少しだけ腰が重い。
やることは山ほどあるのに、気持ちと体の速度が噛み合わない、そんな日が続きます。

寒さを感じると、自然と恋しくなるのが紅茶の香り。以前に買ったTEAPONDの紅茶のことをふと思い出し、今日はそれを淹れることにしました。

選んだのはアールグレイブルーバード。ティーバッグの封を切ると、華やかなベルガモットの柑橘の香りがふわりと広がり、張りつめていた空気に、少しだけ明るさが差し込むよう。その香りを吸い込んだだけで、「今日はここで、いったん区切ろう」と思えました。

何かを頑張るためではなく、ただ“整えるため”に紅茶を淹れる。そんな選択ができる日も、悪くないなと思います。

 

2.どの器にする? 今は、静かなものを選びたい

紅茶を淹れる前に、器を選びます。今日は味わいだけでなく、香りや温度、そして「持ったときの感覚」までを大切にしたい気分。視界に入る情報はできるだけ少なく、静かなものがいい。

候補に挙がったのは、この3つでした。

マノワマグ

土の質感が残りながらも清廉とした佇まい。背筋もすっと伸びる。

ソノマグ

なだらかな丸みと、下に向かってすっと窄まるラインが美しい。手に取ると不思議と落ち着く。

トゥインクルマグ

柔らかく艶やかなアイボリー。水が流れるような筋に見た目から気持ちが和らぐ。

 

今日は、迷わずソノマグを選びました。疲れが少し溜まっているからか、絵柄や装飾のあるものよりも、何も語らない器に惹かれる気分だったのです。かしこまった紅茶時間ではなく、ただ香りを感じながら、自然体で過ごしたい。その今の心境に、ソノマグの静けさが寄り添ってくれました。

 

3.器をしつらえて 冬と春の間のテーブル

ソノマグにお湯を注ぎ、ティーバッグが水面でゆっくりと揺れるのを眺めます。アールグレイ特有の、少しビターで爽やかな香りが立ちのぼり、部屋の空気が目に見えないところから静かに切り替わっていく。さっきまで頭の中を占めていた用事や考えごとが、湯気と一緒に、少しずつ遠ざかっていくよう。

今日は、トレトゥールのプレートMをトレー代わりに。運ぶためというより、「紅茶の時間をひとまとめにする」ための器。その上に、ヴェイエのクリーマーSサイズを置きます。中には少しのミルクを。後半で味の変化を楽しむための、ささやかな準備です。ヴェイエの隣には、ブリオッシュのカップをひとつ。ブリオッシュはティーバッグ置きとして使います。
蒸らし終えたティーバッグを、少し休ませる場所があるだけで、紅茶の時間に“続き”が生まれる気がしました。

寒さの厳しい1月下旬。何かを足して華やかにするよりも、必要なものだけを、正しい距離で並べる。そんな引き算のしつらえが、冬と春のあいだに揺れる今の気分に、しっくりと馴染みました。

 

4.いただきます 香りがほどく1月の午後

ソノマグを両手で包み、ひと口。ベルガモットの香りが鼻に抜け、胸の奥に溜まっていたものが、すっとほどけていく感覚があります。強すぎず、甘すぎず、今の自分にちょうどいい濃さと温度。紅茶を飲みながら、しばらく何も考えずに過ごします。音楽もつけず、時計も気にせず、ただ、香りと湯気と、手の中の温かさに意識を向ける。

少し時間をおいてから、ヴェイエのクリーマーに手を伸ばし、ミルクをほんの少し足してみました。
紅茶の色が、ゆっくりと淡く変わっていく様子を眺めるその一瞬。味だけでなく、視覚でも“変化”を楽しめることが、この時間をより豊かなものにしてくれる。急ぐ必要のない時間だからこそ、こうした変化も、きちんと味わえるのだと思います。ぐっとまろやかに、香りの輪郭がほどけ、午後の時間がゆっくりと和らいでいくようでした。

「ちゃんと休む」ほど大げさではないけれど、「流れを切り替える」には、これくらいでも十分満たされる。
買ってきた紅茶でも、ティーバッグという手軽さでも、器を選び、しつらえることで、時間は確かに“意味のあるもの”に変わります。ソノマグを静かにテーブルへ戻しながら、また日常に戻る準備ができたことを感じました。
寒さで体も気持ちも縮こまってしまうこの季節。香りと器に助けられながら、今日もまた前へ進むための静かな紅茶の時間でした。