器をひとつ添えれば、手間をかけない日の食事もぐっと豊かな時間に変わります。

「今日はどんな器をしつらえよう。」そんな小さな工夫から、暮らしの中の“食べる時間”を整えていきます。

 

今回はレトルトカレーをレコルテに盛りつけて、小さなごちそうに仕立てました。

 

1.きょうのひと皿　手間をかけない日の、ひと皿の工夫

今日は帰りが少し遅くなり、台所に立つ気力もあまりない夜。そんなときに頼りになるのは、やっぱりレトルトカレー。

袋を温めるだけで香りが立ち上り、あっという間に完成する手軽さはありがたい。けれど、ただ器に移すだけでは“手抜きをした”印象になってしまう。

 

食べる時間をもう少し有意義に整えたい気持ちが、どこかに残ります。「せっかくなら、器の力を借りて仕立てよう」そんな思いで、カレーを盛る器を選ぶことにしました。

2.どの器にする？　今日のカレーにベストな色と形

食べる前の最初の支度は、器選び。

 

まず考えたのは、カレーの色合いをどう引き立てるか。白や黒の器ではコントラストが強すぎてしまう。ごはんとルーの色合いを調和させ、落ち着いた雰囲気をまとわせたい。そんな候補を選びました。

パレット230ボウル スモーキーパープル（オーバル）

大ぶりな楕円形は、ごはんとルーをゆったりとのせられ、余白も楽しめる。

レコルテ230プレート オリーブ（ラウンド）

程よいリム幅にきちんと感が出る。盛り面がコロンと丸くて具材がすくいやすい。

フォレ9”プレート ベージュ（十角形）

十角形の端正なシルエットが食卓を上品に見せてくれる。

 

ごはんとルーをのびのび盛りつけるには、程よく広さがあるといい。そして手間なしカレーとは思えない、丁寧に整った印象がほしい。そう考えて選んだのが、「レコルテ230プレート　オリーブ」

 

「オリーブの深い色合いが、ラタトゥイユカレーの彩りに似合いそう」

カレーの素朴なおいしさもしっかりと受け止めてくれる一枚。“手間をかけない日こそ、頼りになる器”だと感じました。

3.器をしつらえて　ラフに盛っても、絵になる存在感

レコルテにごはんをふんわりよそい、その上からルーをさらりとかける。ただそれだけなのに、器の形と色が全体をきちんと見せてくれます。

 

隣にはメランジェボールMに作り置きのサラダを。冷たいお茶をフルールのゴブレットに注いで添えるだけで、食卓に心地よいリズムが生まれました。

ラフに盛りつけても、きちんと感を与えてくれるのが器をしつらえることの魅力。忙しかった日の夕食も、すっと肩の力を抜いた「小さなごちそう」に変わっていくのを感じます。

 

4.いただきます　手間をかけなくても、整うひととき

ひと口すくうとスパイスの香りとルーのまろやかさが広がり、白いごはんの甘さと重なります。

ただ温めただけのレトルトなのに、器をしつらえるだけで、きちんと食事をした満足感が残る。オリーブの深い色合いは、料理の素朴さを包み込み、落ち着いた雰囲気へと整えてくれる。その器を見ながら食べる時間そのものが、ゆるやかに気持ちを解きほぐしていくのを実感しました。

 

「今度は別のカレーも、この器に盛ってみよう」

「パスタやシチューにも合いそう」

 

食べ終えたあとには、そんな次の食事を思い描いていて。気づけば手間をかけない日の食事こそ、器に助けられているのかもしれません。