郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第21回

大分県

「かちえびちらしずし」

「かちえび」は大分県の長洲沖で捕れるアカエビを干したもののこと。

さっと湯がいてから干し、木の棒で軽くたたいて殻を取る時の

「カチカチ」という音から「かちえび」と呼ばれるようになったと言われます。

こちらのかちえび、そのままでも美味しく食べられますが、

ひと手間加えて、酢の物、チャーハン、サラダのトッピング、

ちらし寿司、お好み焼き、焼きそば等、色々な料理にアレンジできます。

今回は大分県の郷土料理「かちえびちらしずし」を作ってみました。

かちえびをお米と共に浸水させた後、そのまま一緒に炊き込みます。

炊いている最中からえびの出汁のとてもいい匂いが…。

炊き上がったら手早くかき混ぜ、お酢、寿司の具材を混ぜます。

マットなピンク色が春らしい、リセのお重に盛りつけました。

錦糸卵とブロッコリー、そしてえびの橙色で、華やかな仕上がりに。

えびの出汁がたっぷり染み込んだお寿司は絶品でした。

かちえびは、勝負事や受験の「勝ちえび」としての縁起物としても今も親しまれています。

お祝いの席では「かちえびちらしずし」が振舞われることも多いそう。

これからも残していきたい郷土料理のひとつです。

大分県

大分県は九州の北東部に位置します。源泉数・湧出量共に日本一を誇る、まさに、“おんせん県”。泉質も豊富で炭酸泉や泥湯、冷泉など個性あふれるバラエティ豊かな温泉が揃っています。また、戦国時代には南蛮貿易が盛んに行われるなど、古くから国際色豊かな都市として繁栄し、県指定の有形文化財(建造物)の数は日本一を誇ります。くじゅう山群などの山々や、周防灘、伊予灘、豊後水道にも面しており、一年を通して山と海の幸が両方楽しめる県でもあります。