郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第25回

鹿児島県

「さつま汁」

鹿児島県の郷土料理「さつま汁」。

名前から「さつまいも」や「さつま揚げ」が入ったものだとイメージする方も多いかもしれませんが、

実はそうではなく、鶏肉を使った具だくさんな味噌汁のことなんです。

江戸時代の薩摩では、風土を高めるため地元の名産「薩摩鶏」の闘鶏が盛んに行われていました。

その際に闘鶏で負けた鶏をみそ汁にしたのが始まりとされています。

作り方は豚汁と同じですが、豚肉ではなく鶏肉を野菜と一緒に炒めます。

深さのある土鍋を使うと、炒めた後にそのまま煮込むことができて便利です。

あとはだし汁で煮込んで、最後に味噌を溶かすだけ。

具材に里芋やカボチャを使う家庭も多いそう。

味付けは慣れ親しんだお味噌汁や豚汁とほとんど同じですが、

鶏肉が食感のアクセントになり、新鮮に感じました。

現在も家庭でよくつくられ、親から子へと継承されています。

学校でも給食の献立や家庭科の授業でつくる機会もあり、

地域のイベントで振る舞われることもあるそうです。

お家でもチャレンジしやすい郷土料理「さつま汁」で、地域の味を楽しんでみませんか。

鹿児島県

九州の南端にあり、日本の中でも比較的温暖な気候を持つ鹿児島県。黒豚・地鶏・サツマイモ・マンゴーなど、その独自の気候を活かした、さまざまな特産品が県内にあります。また、旧薩摩国では、九州の南端に位置し日本の他の地方から地理的に隔絶していたこと、また沖縄料理、奄美料理の影響から、黒砂糖やかごしま黒豚などの豚肉を用いる独特の食文化が展開し「薩摩料理」と呼ばれる郷土料理として今も親しまれています。