郷土料理は、各地域の産物を上手に活用して、
風土にあった食べ物として作られ、食べられてきました。
今はなかなか遠くへ出かけることは難しいかもしれないけれど、
日本の郷土料理をお家で作って、
マルミツポテリのうつわに盛り付けて、
その土地の魅力を感じてみませんか。

第10回

石川県

「かぶら寿司」

「かぶら寿司」は、「塩漬けしたかぶ」に「塩漬けしたブリ」を挟み、

米糀で漬け込んで発酵させた石川県伝統の発酵食品です。

「寿司」という名前ですが、いわゆる酢飯を使ったお寿司ではなく、

魚を塩と米飯で乳酸発酵させた「馴れ寿司」の一種です。

使用する魚はブリを基本としますが、

地域や家庭によってサバやサケを用いる場合もあります。

元々は、ハレの日のご馳走として各家庭でも作っていたもので、

現在は冬の味覚としてたくさんの人に親しまれています。

米糀を使用するため、まろやかで豊かな味わいと香りで、

一緒にいただいた日本酒との相性もばっちりでした。

糀の量や、食べるタイミングによっても味が変わるかぶら寿司。

まろやかで甘めが好きなら糀多めで。

また、発酵が進むほど酸味が増していくので、

食べ馴れていない方は早めに食べるのがおすすめです。

色々な楽しみ方ができそうな、奥が深い郷土料理です。

石川県

石川県では、気候や地形といった自然と、その中で人々が伝えてきた歴史や文化が、豊かな食を育んできました。県内の漁港では、日本海の海流に乗ったたくさんの種類の魚が水揚げされています。「旬の豊かな食材を、腕の立つ料理人が調理し、伝統的工芸品の器に見た目も鮮やかに盛り付ける」といったように、石川の食は、食材、調理法、器が融合した総合的な文化となっています。そんな食や味覚を旅行の一番の目的に、多くの観光客が石川県を訪れています。

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